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「越前海岸の水仙畑 上岬の文化的景観」が国の重要文化的景観に選定されました。

更新日:令和2年12月4日

ページID:P006724

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 令和3年3月26日、「越前海岸の水仙畑 上岬の文化的景観」が福井市(越前海岸の水仙畑 下岬の文化的景観)、南越前町(越前海岸の水仙畑 糠の文化的景観)とともに、重要文化的景観に選定されました。県内で初めて、花の栽培地では全国で初めての選定です。


  • 文化的景観とは

 日本の多様な気候風土の中で、人々は、地域の自然と関わりながら生業を立て、生活を営み、長い年月をかけてその土地ならではの特徴的な景観を築きあげてきました。このような歴史と風土に根ざした暮らしの景観は、日本の文化を理解する上でとても大切ですが、身近であるがゆえに、その良さに気づかれることなく失われつつあります。
 文化財保護法では、こうした景観を受けつぐ土地を「文化的景観」とし、文化財の一つに位置付けています。
(文化庁ホームページより)

  • 越前海岸の水仙畑の文化的景観とは

 越前海岸は日本水仙の三大群生地の一つとして知られ、栽培面積も70haを超え全国一位を誇ります。寒風に耐えながらこの地で育つ水仙は、芯が強く、花は良く引き締まって長持ちし、香りも豊かと評され、特にお正月を彩る花として人気を博し、「越前水仙」のブランド名で全国に出荷されています。
  越前水仙は、越前海岸特有の急峻な斜面地で栽培されており、厳冬の日本海を背景に凛として咲く姿は、福井の冬の風物詩の一つとなっています。またその景観は、越前海岸の豊かな歴史・風土に根ざした人々のくらしと密接に結びつきながら築き上げられてきた、福井を代表する文化的景観です。
(福井県ホームページより)

  • 重要文化的景観「越前海岸の水仙畑 上岬の文化的景観」

 「越前海岸の水仙畑の文化的景観」は、日本海に面し、対馬海流の影響を受ける比較的温暖な丹生山地西麓の急傾斜地帯において、冬の副業の一つであった水仙栽培を、地域の代表的な生業へと発展させてきた過程を捉えることができる農村景観です。
 海に面し広い山林を有する集落においては、海際や山間の谷筋などのわずかな緩傾斜地に居住地がつくられ、その立地特性にあわせて稲作を中心とする農業に加え林業・漁業など様々な副業が営まれてきました。当地に自生していた水仙の栽培は、海際の水稲耕作に不適な傾斜地で行われていましたが、近代以降の交通網の整備により産業化が促され、他の生業・副業の衰退、戦後の減反政策、水仙の特産品化や観光資源としての活用等を受け、棚田・畑・山林を転作し推し進められてきました。
 こうして、海食崖や岩石海岸が雄々しい海岸沿いに、一面の水仙畑が広がる壮観な景観が形成されました。中でも越前岬を含む「上岬の文化的景観 」は、林業や里山として利用された山林に囲まれた山腹の谷筋の梨子ヶ平(写真2)及び血ヶ平集落(写真3)、海食崖に囲まれた半農半漁の左右集落(写真1)からなり、それぞれの集落周辺の傾斜地や棚田に開かれた水仙畑を有する集落の構造を顕著にあらわしています。各集落の栽培地がつらなり、全体として海岸から山腹に至る広がりをもつ水仙畑が特徴です。

写真1
 左右集落と鳥糞岩

写真2
 梨子ヶ平集落と棚田の水仙畑

写真3
 血ヶ平集落の石積み

 越前町ではこの景観を将来にわたって継承していくため「越前海岸の水仙畑 上岬の文化的景観 保存活用計画」を策定し、地域住民と行政の協働により、豊かな自然や風土、水仙畑を活かした地域づくりを推進していきます。

上岬重要な構成要素

  ■「越前海岸の水仙畑 上岬の文化的景観 保存活用計画」(新しいウィンドウで表示します)

  ■文化庁の文化的景観のページ(新しいウィンドウで表示します)

  ■福井県の文化的景観のページ(新しいウィンドウで表示します)

  ■福井市の文化的景観のページ(新しいウィンドウで表示します)

  ■南越前町の文化的景観のページ(新しいウィンドウで表示します)

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※用語解説のリンクは、辞書サイトの「Weblio」のページに移動します。

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織田文化歴史館
電話番号:0778-36-2288
ファックス番号:0778-36-2588

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